「ワンヘルス」について (第4弾)
東広島支部 平野 政敏
近年、地球温暖化、新興感染症の発生、生物多様性の喪失、戦争など、地球規模で人類の生存を脅かす問題が顕在化しています。人類の持続可能性を脅かす喫緊の課題として、気候変動、戦争のリスク、パンデミックス、人工知能(AI)の制御不能な発展、生物多様性の喪失と生態系の崩壊の5つが挙げられる。これらの課題は、我々の社会や生活に深刻な影響を及ぼす可能性があり、持続可能な社会を実現するための具体的な対策が必要です。これらの問題は複雑に絡み合っており、個別の対策では根本的な解決が難しいという特徴を持っています。そこで注目を集めているのが「ワンヘルス」のアプローチです。人と動物、そして環境は相互に密接に関連しており、包括的に取り組むべきであるという考えです。
微生物との共生
微生物との関係性の理解は、ワンヘルスの観点から非常に重要です。私たちの体内や環境中には、無数の微生物が存在し、重要な役割を果たしています。
一方で、病原微生物は感染症を引き起こし、人間や動物の健康を脅かす存在でもあります。
今現在、抗生物質の乱用は耐性菌の出現という問題を引き起こしています。抗生物質耐性(AMR)は重大な問題となっています。
獣医師とワンヘルス
獣医師は、動物の診療にとどまらず、公衆衛生、食品安全、環境保全など多岐にわたっています。人獣共通感染症の予防と管理は、獣医師の重要な役割です。野生動物の保護や生態系の保全活動にも専門知識が生かされています。
さらには、動物介在療法(アニマルセラピー)などを通じて、健康増進に貢献しています。
東広島支部の啓発活動
FM東広島を通じて、通年を通して、毎日、音源を流しています。チラシの配布、ワンヘルスのたんぼ、ワンヘルス畑、ワンヘルスの森、ワンヘルスの館や学術学会等を通じて、活動しております。
今回の発表
第4弾ということで、基本的なことは省略し、東広島支部の啓発状況を発表します。
成果
FM東広島、啓発チラシの配布、ホームページ、SNS、「ワンヘルス」のたんぼ、「ワンヘルス」の畑、「ワンヘルスの森」「ワンヘルスの館」、総体的にはいまいちであります。
今後、引き続き啓発していく必要があります。
問題点
今現在、「ワンヘルス」の推進には、世界の調和が求められています。世界が心を一つにして、ヒト、動物、環境が調和する持続可能な社会の実現に向けて、出来ることから始めていくことが求められています。が、戦争は長引き、人命の尊厳や大切さは、失われております。また、新たな戦争も始まり、権力争いは、ますます増大し、混沌とした社会情勢になっております。「ワンヘルス」の理念からは、ほど遠く、あたかも逆行しているかのようです。しかし、だからと言って、放置するわけにはいきません。東広島支部は、出来るところから、推進していく所存です。
演題番号:
演題名:乳牛の突発性血乳症に対するアドレナリン製剤の乳房内注入の効果
発表者氏名:○秋田真司
発表者所属:広島県農業共済組合 東広島家畜診療所
1. はじめに:乳牛の血乳は酪農家を悩ませる疾病の1つであり、広島県の酪農組合では1年間に50トン以上が廃棄されている。これは廃棄される生乳の1/2に相当する。血乳症の発生ステージは80%以上が分娩後数日以内に発生しているが、希に周産期とは無関係なステージでも見られる。その原因の大部分は打撲・踏傷等の外傷性と考えられる。治療はトラネキサム酸やビタミンK1を用いている。(以下従来法)が、中には出荷停止が長期に及ぶことがある。従来の治療で効果が不十分だった血乳症に対して、アドレナリン製剤を乳房注入し(以下アドレナリン法)、その結果について若干の知見を得た。
2. 材料と方法:データは東広島家畜診療所の電子及びペーパーカルテから抽出した。期間は2023年12月〜2026年1月。血乳症42頭について、分娩後2週間以内発症の周産期血乳(以下周産期性)と、それ以降に発症した突発性血乳(以下突発性)について状況を調査した。血乳レベルはLO:血乳陰性、LI:遠心分離によって沈査確認、L2:赤色乳、L3:血餅の存在と設定した。従来法の治療回数が3回以上で血乳が改善されなかった周産期性4頭、突発性4頭に対して0.1%アドレナリン製剤1〜2?を生食5〜10?に混和、1〜3回乳房内に注入した。
3. 成績:周産期性32頭、突発性10頭。分娩後発症日数は周産期性が1〜12日、突発性が18〜229日だった。従来法の平均治療回数は周産期性3.6回、突発性4.2回。アドレナリン法では全例治療中に血乳は改善し、その治療回数は1〜3回だった。従来法のみよる治癒率は周産期血乳が75.0%(21/28),突発性血乳が66.7%(4/6)だった。4回以上の継続治療における、治療回数はアドレナリン法が従来法よりも少なかった。産次別では周産期が1〜9産(平均3.9)、突発性1〜4産(平均2.1)だった。
4. 考察:血乳はその原因に関わらず、一旦発症すると、出荷停止及び生乳の廃棄による経済的な損失が大きく、治療回数が嵩むと牧場主の意向で治療中止となる場合もある。突発性血乳症の原因は外傷が多く、乳房内の小血管破綻によるもので、従来法では十分な効果が得られないことがあり、周産期血乳は3.6回に対し突発性血乳4.2回で突発性の治療回数が多かった。アドレナリン法では周産期、突発性ともに治癒率が100%で、処置翌日には潜血反応が消失した。このことから、アドレナリン法は効果、速効性、手技が簡便などの利点があった。また、アドレナリン投与前の従来処置回数は周産期が6.9回、突発性が4.5回で、突発性血乳の治療4回以上において継続回数は従来法3.0回、アドレナリン法2.0回だったことから治療に効果的であると考えられた。また、産次数は、5産以上で認められないのは、牛の強さと関係しているかもしれない。今後は注入するアドレナリンの量・回数・混和する基材について検討が必要と考えられる。
銅欠乏による放牧牛の被毛褐色
西部畜産事務所 渡久川兼誉
はじめに
銅(CU)は、造血作用の触媒、メラニン色素及びケラチン合成に関わる酵素などの成分である。銅欠乏症ではこれらの酵素が
不足することにより貧血、被毛褐色、下痢などの症状を示す他、繁殖障害の報告もある。今回、県内の黒毛和種繁殖農場において、被毛褐色を呈した牛が確認され、病性鑑定したところ銅欠乏症が疑われたので、その概要を報告する。
農場及び発生概要
農場は、黒毛和種の肉用繁殖雌牛約40頭を飼養し、一部を春から秋にかけて放牧している。2024年11月8日、退牧直後の2歳齢の妊娠牛(NO.1)が被毛褐色、食欲不振及び軟便を呈した。臨床獣医師の診療でミイラ胎子を確認し、分娩誘発により娩出した。同農場では退牧直後の3頭が被毛褐色を呈し、2頭(NO.1,2)が顕著で、1頭(NO.3)は軽微であった。なお、NO.1,2は5〜11月上旬、NO.3は9〜11月上旬に放牧を行っていた。
材料および方法
11月12日採血:NO.1〜3及び放牧しなかった健康な同居牛(対照)の血液
血液検査:全血は自動血球計数機、血清はスポットケムにて測定
血清中のCU濃度:比色法にて測定
結果
顕著な褐色を呈したNO.1,2は、CU濃度が基準値(90〜150?/dl)より著しく低下しており(23,25?/dl),欠乏値に近かった(<20?/dl)。一方でNO.3,対照は基準値内だった。この結果を受け、NO.1,2へ週に一度、1頭あたり硫酸銅8gを3週間経口投与したところ褐色の改善を認めた。また、4か月後の追跡検査では、NO1,2のCU濃度は改善した。
まとめ及び考察
病性鑑定の結果、被毛褐色の顕著な2頭においてCU濃度の低値を認めたが、硫酸銅の投与により症状及びCU濃度が改善したことから、本症例を銅欠乏症と診断した。
本症例では、放牧牛において症状が認められたことから、放牧場の牧草が原因と考えられた。しかし、周辺農場では同様な症例は確認されていない。今後は当該農場の飼養管理状況及び牧野を調査するとともに、発生予防のため指導及び地域的な調査を行う必要がある。
演題名:スモール導入農場での子牛の呼吸器感染症への検討
発表者氏名:○廣瀬美紀
発表者所属:東広島家畜診療所
1. はじめに
哺乳期、育成期に呼吸器病や消化器疾患に罹患すると子牛は発育不良を呈し、農家において負担が大きい。今回呼吸器病が多発し対策に困っている一貫農家にて、ワクチネーションプログラムを見直すことで疾病数を減少させることを目的とし、呼吸器病ウイルスと細菌の個体検査を行った。
2. 農場概要と検査内容
農場概要は肥育子牛、繁殖子牛、肥育成牛、繁殖和牛数頭を飼育する一貫農家。生後14〜35日程度の子牛を月に20頭程度導入する。導入後は単房飼育し、離乳するタイミングで群飼に変更する。生後6か月で交雑種子牛は系列の農場に移動する。
6月、10月の2回採血を行い、それぞれ抗体価を計測した。導入直後、導入後1カ月、導入後2カ月それぞれ5頭ずつ計15頭採血し、6月の採血結果を踏まえて9月よりワクチンプログラムを変更し、10月末に再度抗体価測定を行った。6月の採血結果でMh,Pmの抗体価が導入1カ月の時点で下がっていることから費用面、労力面よりキャクトバクト3の接種時期のみ変更した。また、飼養管理面においてウオターカップの洗浄回数を週に1回必ず行うよう変更し、診療で使用する第一選択薬を絞った。
3. 変更結果とその後
10月の採血結果では、6月と比較しMh,Pmの導入1カ月時で抗体価陽性の牛が多く、平均抗体価も上がっているが、ウェルチのt検定にて傾向はみられたものの有意差は得られなかったIBRの導入後2カ月後の値はやや低値を示したため、今後肺炎が系列農場で増えるようであれば移動する前にカーフウイン6を追加接種することを提案した。令和6年9月1日から令和7年1月31日までと令和7年9月1日から令和8年1月31日までと比較して、1カ月の診療頭数や1頭に対する診療回数平均及びB点の平均には変化が見られず、変更後が多くなる月もあった。また、死亡数は14頭から4頭に減少した。
4. まとめ
ワクチンプログラム変更前後での疾病数は改善がなかったことから、疾病対策として次に細胞性免疫を強化することを考えなければならないのではないか。そのためには飼養管理面でのアプローチも必要であり、今後は血液検査でのTP,alb,T-cho値を測定し、細胞性免疫が働くことのできる栄養状態かの検査をしてみるべきだと考える。
携帯型リアルタイムPCR装置を用いた猫腸コロナウイルス排泄状況と関連因子の解析
○佐々木雄祐 佐々木栄美子 近藤寛子 山内美彩
さくらペットクリニック(高屋高見が丘)
はじめに:猫コロナウイルス(FCoV)には、猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)と猫腸コロナウイルス(FEVCoV)の2つのバイオタイプがある。(FCoV)は猫に広く蔓延しており、感染猫の約10%で致死的な猫伝染性腹膜炎(FIP)が発症することが知られている。FIPVはFECoVの変異によって生じると考えられており、FECoVの感染状況を把握することは院内感染対策や保護施設での管理上、極めて重要である。本研究では、全国5施設にて症例を収集し、携帯型リアルタイムPCR装置(Picogene PCR1100,株式会社ゴーフォトン)を用いてFECoV排泄状況を調査し、感染に関連する因子を解析した。
材料および方法:2025年3月〜8月までの期間に、5つの動物病院を受診した猫159頭を対象とした。来院理由はさまざまであり、綿棒を用いて直腸より糞便を採取しPicoGeneによりFECoVRNAを検出した。加えて、年齢、性別、品種、飼育環境、five/FcLV感染状況などの背景情報を収集し、単変量および多変量解析を行った。統計解析にはP<0.05を有意水準とした。
結果:全体のFECoV陽性率は29.6%(47/159頭)であった。単変量解析の結果、年齢及び品種が陽性率に有意に関連していた。多変量解析では、1歳未満を基準とした場合に有意差が認められた(オッズ比=7.060、95%信頼区間=1.850−26.900)。さらに、2歳未満で区切ると年齢に加えて品種差も明瞭となり(OR=10.700、CI=3.050―37.700:品種OR=4.470、CI=1.050−19.100)、これらが独立したリスク因子であることが示唆された。一方で、性別や多頭飼育環境との有意な関連は認められなかった。
考察:Kumano&Nakagawa(2024)は単変量解析により年齢のみお有意因子として報告しているが、本研究では同データの多変量再解析を行つた結果、年齢と品種の双方が独立してFECoV感染に関与することが明らかになった。このことから、年齢及び品種が相互に影響し合いながら感染リスクに寄与している可能性が考えられる。また、KIcin-Richersら(2020)は、単 糞便サンプルの解析では排泄者を見逃す可能性が高く、1個体あたり少なくとも3サンプルの検査が推奨されると報告しており、今後の調査設計においても留意すべきである。
使用したPicoGcncha約30分で結果判定が可能であり、猫アルブミン遺伝子断片を利用したインターナルコントロールを内蔵することで高い検出信頼性を有する。同一プラットフォーム上でレプトスピラやSFTSウイルス検出も可能であり、動物由来感染症の包括的監視に有用な検査基盤となり得る。さらに現在、FIP予防を最終目標として、PicoGeneによりFECoV陽性と判定された無症候性猫を対象に、サプリメント介入によるウイルス排除効果を検証する小規模パイロット試験を進行中である。本研究は、地域レベルでのFECoV感染実態の把握及びFIP予防戦略構築の一助となることが期待される。
一酪農家における牛伝染性リンパ腫清浄化に向けた取り組み
西部畜産事務所 ○工藤沙弥子 舛下知恵
目的(はじめに)
牛伝染性リンパ腫は、牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)感染に起因する疾病であり、発症率は低いが、畜産経営に与える影響は少なくない。
今回、管内一酪農家において、農場の自主的BLV清浄化対策に加え、慢性感染症清浄化支援事業(以下事業)を実施し、一定の成果が得られたので報告する。
方法
?平成25年より自主対策を開始し、年1〜2回の血液検査(抗体検査、リンパ球数測定)、凍結初乳の給与、ハエ幼虫成長制御剤の散布、牛の並び替え及び陽性牛と陰性牛間のネット設置を行った。
?令和元年から6年間事業を実施し、上記対策に加え、BLV陽性牛のプロウイルス量測定によるリスク分類、牛舎全体を囲む防虫ネット設置を実施した。血液検査は夏前と夏後の年2回、防虫ネット設置は毎年夏前に行った。
結果
?自主対策前の搾乳牛舎ない陽性率は約80%だったが、自主対策期間中は50〜60%で推移した。毎年の陽転頭数は変動が大きく、多い年には9頭確認された。
?事業期間において、搾乳牛舎陽性率は60%から27%と減少した。陽転頭数は0〜2頭/年で推移し、プロウイルス量が多い高リスク牛は減少した。
まとめ
農場の衛生管理意識は高く、自主対策が進められていたが、効果は停滞状態であった。事業実施により、自己では着手できなかったプロウイルス量測定に基づくリスク分類及び牛舎全体の防虫ネット設置により、牛の配置や更新計画を効果的に進めることができ、新規陽転頭数が減少した。特に高リスク牛が減少したことで、陰性牛より後継牛を安定的に確保することができ、垂直感染を疑う子牛は認められていない。乳房炎等の疾病のため牛の配置が十分でない状況もあるが、今後も農場自身で対策を継続できるよう支援し、地域に還元できるモデルとしたい。
牛細菌性肺炎予防ワクチン接種回数と肺疾病の発症率との関係について
(一社)家畜改良事業団 広島産肉能力検定場
山田 博道
牛肺炎は畜産業において重大な経済的損失をもたらす疾病であり、ワクチン接種による予防が推奨されている。しかし、牛細菌性肺炎予防ワクチンの接種回数と実際の予防効果の関係を定量的に評価した報告は限られている。
本研究では、肥育素牛(8,4ケ月齢)を導入し、20ケ月間肥育した黒毛和種肥育牛のと畜検査データ(1598頭)を用いて牛細菌性肺炎予防ワクチン接種回数(0回・1回・2回)と肺疾病の発症率に統計学的に有意な差が認められるか検討した。
ワクチン接種回数0回・1回・2回における肺疾病発症率はそれぞれ18.21%・16.24%・14.29%であった。
接種回数の増加に伴い発症率は低下する傾向が観察されたが(0回比較で?3.92ポイント)、3群間の差に統計学的有意性は認められなかった(χ2=2.506、自由度2、p=0.286)
レジオネラによる感染症と公衆浴場の衛生対策
広島県総合技術研究所保健環境センター
保健研究部 平塚 貴大
レジオネラについて
グラム陰性好気性桿菌
約30種が人への感染性がある
60℃で過熱死滅
すりガラス状のコロニー形成
アルコール系・塩素系の消毒薬が有効
環境中に広く生息している
自然環境 人工水系
バイオフィルムの中(ぬめり) =菌・アメーバの微生物の集合体
抵抗性が高い
単細胞生物や人の細胞内に侵入 貧食されずに増殖が可能
人の体内 肺胞マクロファージで増殖
レジオネラ症について
呼吸器感染症
感染症4類感染症
エアゾール・粉じんの吸入
人から人への感染はない
免疫不全者の発症が多い
8割が男性
ポンティアック熱 インフルエンザ様症状 自然治癒
レジオネラ肺炎 重症
潜伏期間 2〜10日
高熱・咳・胸痛・神経症状・多くは肺炎型
レジオネラ症歯増え続けている
診断方法の拡充
認知度の上昇
高齢者の増加
レジオネラ症歯7月、9〜10月に発生が多い=湿度に影響
感染源 水系感染 44%
塵埃 8%
不明 48%
原因菌種 L.pneumophila 約90%
診断法 尿中抗原検出が多い
リポテスト レジオネラ=菌分離・遺伝子検出が必要
肥育のまとめ
1.肥育牛の突然死
壊死性腸炎が多くの割合を占めている。
対策には多方面からのアプローチが必要である。
2.肥育牛の壊死性腸炎の診断
血液循環不全を示す血液所見と超音波によるループ像の確認。
3.クロストリジュウム感染症に対するプロバイオティクスの効果
ビオスリーAの給与にて壊死性腸炎の発生率は低下した。
4.クロストリジュウム感染症に対するワクチン複数回投与の効果
C.perfringensの抗体価の持続性は短く、肥育全ステージのカバ ーするにはワクチンの頻回接種が必要になる。
5.クロストリジュウム感染症におけるカビ毒の関与と核酸含有酵母系 カビ毒吸着剤の効果
壊死性腸炎は乳牛のHBS(クロストリジュウム感染症)と発生機序 が同一であり、カビ毒吸着剤にて発生が抑制される。
HBSのまとめ
1.HBSの原因は飼料要因や環境要因に左右されるが、Clostridium
perfringens(C.perfringens TypeA)とAspergillus fumigatus(A.fumigatus)の混合感染が主。
2.初期診断には一般的なHBSの症状は不明瞭であることが多く、血液検査所見(特にWBC,HCT,BUN,,Ca、Cl)や乳量の低下の程度、産歴や搾乳日数などを中心に総合的に評価する。
3.予防においては、核酸含有酵母細胞壁由来の吸着剤の使用で、発生率は低下する。
4.乳量低下時にHBSが疑わしい場合、早期に治療を進める。内科治療においては、消化酵素製剤の使用が治癒率を上げる補助剤となる。また、初診時の診断が間違った場合でも、消化酵素製剤の使用が患畜に影響を与えることは少ない。
第65回広島県獣医学術学会8月24日(東広島支部分のみ)
研究発表優秀者表彰
(1)獣医学術賞受賞
「産業動物部門」
肝機能指数を応用した酪農牛群での移行期管理の評価方法の検
討
金子 宗平(広島県農業共済組合 家畜臨床研修所)
(2)発表者
ワンヘルスの取り組みと進捗状況について(3弾)
平野 政敏(広島県獣医師会 東広島支部)
広島県内で分離されたEntercoccus cecorumの細菌学的解析
船守 足穂(広島県西部家畜保健衛生所)
非金属製異物による子牛の創傷性心膜炎
細川 久美子(広島県西部家畜保健衛生所)
抗生物質使用後の乳汁から無培養で検出した細菌の形態に基づいた乳房炎治療方針の検討
秋田 真司(広島県農業共済組合)
携帯型PCRによるFIP迅速診断と飼育猫のFECV排泄調査
佐々木 雄祐(さくらペットクリニック)
令和4年度HPAI発生農場における飼養衛生管理の改善に係る取り組みについて
鈴岡 宣孝(広島県東部家畜保健衛生所)
感染症発生動向調査におけるエコーウイルス11型の検出事例
鈴藤 和(広島県立総合技術研究所保健環境センター)
猫の尾側口内炎に対する抜歯症例60例における予後因子の回顧的解析
佐々木 雄祐(さくらペットクリニック)
学会開催案内
1)第65会広島県獣医学術学会令和7年度事業
| 令和7年4月10日 | 監査 | 東広島家畜診療所 |
| 4月24日(木) | 役員会 | 東広島家畜診療所 |
| 5月22日(木) | 東広島獣医師会総会 | 白竜湖(西条) |
| 6月22日(日) | 広島県獣医師会第73回定時総会 | ホテル グランヴィア |
| 8月24日(日) | 広島県獣医学術学会 | ホテル グランビィア |
| 9月20日(金) | 動物慰霊碑献花 | 広島県動物愛護センター |
| 9月21日(土) | どうぶつ愛護のつどい | 広島県動物愛護センター |
| 9月25日(木) | 東広島市集合注射狂犬病担当者会議 | 東広島市役所 |
| 10月9日(木) | 広島県獣医師会動物慰霊祭 | 比治山公園慰霊碑 |
| 10月11〜12日(日) | 中国獣医学術学会 | 岡山コンベンションセンター |
| 11月8日(土) | 中国地区産業動物講習会 | 山口グランドホテル |
| 11月13日(木) | 役員会 | 東広島家畜診療所 |
| 12月6日(土) | 中国地区獣医公衆衛生講習会 | サンラポーむらくも(松江) |
| 12月11日(木) | 忘年会 | 白竜湖 |
| 令和8年2月5日(木) | 役員会 | 東広島市家畜診療所 |
| 3月3日(火) | 狂犬病予防事務及び手数料徴収事務委託契約 | 東広島市役所 |
| 3月13日(金) | 東広島学術学会 | 東広島家畜診療所 |
| 4月21〜24日(金) | 令和7年度日本獣医学会並びに世界獣医師会大会 | 東京フォーラム |
| 4月11日(木) | 監査 | 東広島家畜診療所 |
| 4月18日(木) | 役員会 | 東広島家畜診療所 |
| 5月23日(木) | 東広島支部総会 | 白竜湖 |
| 6月16日(日) | 広島県獣医師会総会 (予定) | ホテル グランヴィア |
| 8月25日(日) | 広島県学術学会(予定) | ホテル グランヴィア |
| 9月12日(木) | 東広島市狂犬病予防対策担当者会議 | 東広島市役所 |
| 9月21日(土) | 動物愛護のつどい | 広島県動物愛護センター |
| 10月11日(金) | 動物慰霊祭 | 比治山公園 |
| 10月19日(土)・20日(日) | 中国畜獣医師大会・獣医学術中国畜学会 | 松江テルサ |
| 10月30日(水) | 役員会 | 東広島家畜診療所 |
| 12月8日(土) | 広島ワンヘルス・デー | 広島県動物カンリセンター |
| 12月12日(木) | 忘年会 | 白竜湖 |
| 12月13日(金) | 利用団体登録申請 | 東広島市市民協働センター |
| 12月21日(土) | 令和6年度日本獣医師会「獣医公衆衛生講習会(中国地区)」 | 米子コンベンションセンター |
| 令和7年1月16日 | 支部長事務担当者会議 | 広島エールエール6階会議室 |
| 1月24日〜26日 | 第42回日本獣医師会獣医学術学会年次大会 | 仙台国際センター |
| 1月30日 | 役員会 | 東広島家畜診療所 |
| 3月13日 | 広島県獣医師会東広島支部学術学会 | 東広島家畜診療所 |
| 3月17日 | 狂犬病予防事務及び手数料徴収事務委託契約 | 東広島市役所 |
令和6年度狂犬病予防集合注射
| 11月6日(水) | 西条・志和方面 | 9:00〜15:20 |
| 11月7日(木) | 黒瀬方面 | 9:30〜14:35 |
| 11月13日(水) | 西条・八本松・河内方面 | 9:00〜14:55 |
| 11月14日(木) | 福富方面 | 10:00〜11:00 |
| 11月21日 | 高屋・豊栄方面 | 9:10〜12:25 |
令和6年度広島県獣医師会東広島支部学術学会
令和7年3月13日(木)10:00〜14:00
開催場所:東広島家畜診療所
発表演題
1.非金属製異物による創傷性心膜炎
広島県西部畜産事務所 防疫課 村上 咲季
2.広島県内で分離されたEnterococcus cecorumの細菌学的解析 広島県西部畜産事務所 病性鑑定課 船守 足穂
3.黒毛和種子牛に発生した心筋型白筋症
広島県西部畜産事務所 病性鑑定課 渡久川 兼誉
4.野間馬におけるボディコンディションと血液検査値との関係
岡山理科大学 准教授 久枝 啓一
5.北海道東部の酪農場における初産牛の泌乳初期体細胞スコアと牛群の乳生産性及び死亡率との関連
岡山理科大学 准教授 後藤 聡
6.ヤギの自動血球計算器による一般血液検査について
岡山理科大学 講師 井上 陽一
7.牛における周産期の細菌感染に起因する子宮内膜炎と卵巣機能障害の関係 岡山理科大学 講師 山本 直樹
8.薬剤低減と省力化を目指したPRIDδ12日間留め置き定時人工授精:授精最適期の検証 岡山大学 学生 滝 碧衣
9.薬剤低減と省力化を目指したPRIDδ12日間留め置き人工授精:PG併用の必要性 岡山理科大学 学生 川口 さくら
10.抗生物質使用後の乳汁から検出した細菌の形態に基ずく乳房炎治療方針の検討 広島県農業共催組合 東広島家畜診療所 秋田 真司
11.酪農場におけるグラム陰性菌による搾乳関連機器の汚染調査と乳房炎発生との関連 広島大学生物生産学部 広島大学大学院統合生命科学研究科 准教授 鈴木 直樹
12.ネコの尾側口内炎に実施した抜歯71例の治療効果と予後因子の検討 さくらペットクリニック 院長 佐々木 雄祐
紙面発表
ワンヘルスについて (第3弾) 平野 政敏
| 11月15日(水) | 西条方面 |
9:20〜14:40 |
会場7箇所 |
| 〃 | 黒瀬方面 | 9:00〜13:00 | 会場5箇所 |
| 11月16(木) | 志和方面 | 10:00〜11:50 | 会場3箇所 |
| 11月16日(木) | 黒瀬方面 | 9:00〜13:05 | 会場5箇所 |
| 11月21日(火) | 八本松方面 | 9:30〜11:55 | 会場4箇所 |
| 〃 | 河内方面 | 9:30〜12:55 | 会場6箇所 |
| 11月22日(水) | 高屋方面 | 9:15〜14:05 | 会場6か所 |
| 11月22日(水) | 福富方面 | 9:30〜11:00 | 会場3箇所 |
| 11月24日(金) | 西条方面 | 9:20〜13:00 | 会場6箇所 |
| 〃 | 豊栄方面 | 9:10〜12:00 | 会場6箇所 |
令和4年度獣医師会東広島支部・岡山理科大学獣医学部学術学会(令和5年3月16日 東広島家畜診療所にて)
1 ホルスタイン種搾乳牛の乳房の深さ、栄養状態、乳量及び乳質との関係 (岡山理科大学獣医学部 久枝 啓一)
2 抗GNRHワクチンによる潜在精巣牛の免疫学的去勢処置の有効性検討(岡山理科大学獣医学部 後藤 聡)
3 牛から分離されたE.FAECALISについての一考察 (広島県西部畜産事務所 兼広 愛美)
4 日本在来馬「野間馬」のアレルゲン特異的抗体検査 (岡山理科大学獣医学部 吉田 紗英)
5 エコーによる胎子期の蹄幅サイズと子牛の出生時体格の関連 (府中家畜診療所 秋田 真司)
6 牛伝染性リンパ腫の抗体検査結果から見る県内の浸潤状況と生産性の関連 (東広島家畜診療所 金子 宗平)
7 様々な菌叢の牛糞便を用いたSALMONELLA属菌検出条件の検討 (広島県西部畜産事務所 船守 足穂)
8 ワンヘルスについて(アジア獣医師会連合大会に出席聴講 (獣医師会東広島支部 平野 政敏)
9 ホルスタイン種における牛伝染性リンパ腫ウイルス抗体陽性牛と血液生化学との関連についての一考察(東広島家畜診療所 茶川 元樹)
10酪農場を対象としたがグラム陰性細菌の薬剤耐性に関するワンヘルスアプローチ解析 (広島大学 大学院統合生命科学 研究科 鈴木 直樹)
11月桃含有サプリメントで改善した胆泥又は胆嚢粘液嚢腫の犬10例(さくらペットクリニック 近藤 寛子)
*公衆衛生講習会
令和5年1月14日(土)
広島市 RCC文化センター
「サル痘・SFTSについて」
*広島県獣医学術学会
令和5年8月20日(日)
ホテルグランヴィア広島
研究発表優秀者表彰
獣医学術賞受賞
・ 愛玩鶏で確認された鳥糸状虫症
細川 久美子(広島県西部家畜保健所)
発表
・ アジア獣医師連合会(FAVA)大会を聴講して「ワンヘルス 」への取り組みについて
平野 政敏(広島県獣医師会東広島支部)
・県内産ハチミツにおける腐祖病菌の検出状況について
船守 足穂(広島県西部家畜保健衛生所)
・鶏マイコプラズマ検査効率化の取り組み
兼広 愛美(広島県西部家畜保健衛生所)
・ヘルニアのう補強による臍ヘルニア整複術を行った黒毛 和種育成牛の2症例
金子 宗平(広島県農業共済組合・家畜臨床研修所)
*中国地区獣医学術学会
令和5年9月30(土)〜10月1日(日)
米子コンベンションセンター
獣医学術中国地区学会賞受賞
・ 愛玩鶏で確認された鳥糸状虫症
細川 久美子(広島県西部家畜保健所)
発表
・鶏マイコプラズマ検査効率化の取り組み
兼広 愛美(広島県西部家畜保健衛生所)
・県内産ハチミツにおける腐祖病菌の検出状況について
船守 足穂(広島県西部家畜保健衛生所)
・エコーによる牛胎子期蹄底幅サイズと出生時体格の関係
秋田 真司(NOSAI広島東広島家畜診療所)
・ アジア獣医師連合会(FAVA)大会を聴講して「ワンヘル ス」への取り組みについて
平野 政敏(広島県獣医師会東広島支部)
*中国公衆衛生講習会
令和5年11月19日(日)
山口グランドホテル
「ワンヘルスについて」
*産業動物臨床講習会(中国地区)
令和5年11月24日(金)
岡山コンベンションセンター
「乳牛の飼養管理と疾病」
:
*日本獣医学術学会
令和5年12月1日(金)〜12月3日(日)
神戸国際会議場
発表
・鶏マイコプラズマ検査効率化の取り組み
兼広 愛美(広島県西部家畜保健衛生所)
*研修会
令和5年12月14日(木)
白竜湖
「ワンヘルスについて」
平野 政敏
*広島県獣医師会公衆衛生講習会
令和6年1月27日(土)10:00〜15:30
広島県動物愛護センター
演題及び講師
・人間動物関係学の研究を通して見る人と動物がともに生きる社会
谷田 創 先生
(広島大学大学院統合生命科学研究科 名誉教授・ヒトと動物の関係学会 会長)
・人と動物の共通感染症 近年話題の感染症を中心に
福田 伸治 先生
(広島アニマルケア専門学校 非常勤講師)
令和5年度広島県獣医師会東広島支部並びに岡山理科大学学術学会
日時:令和6年3月14日(木)10:00〜14:00
場所:東広島家畜診療所(東広島市高屋町稲木284−1)
演題
1.タイストール牛舎におけるホルスタイン種搾乳牛の飛節 スコアを用いた運動器の評価
(岡山理科大学 久枝 啓一)
2.泌乳ステージが健康牛の乳中細菌叢組成に与える影響
(岡山理科大学 篠塚 康典)
3。野間馬新生子死個体の代謝解析
(岡山理科大学 北川 均)
4.細菌同定キットについて〜その結果本当に合っています か?〜 (広島県西部畜産事務所 兼広 愛美)
5.病性鑑定を実施した小羽数養鶏場における課題
(広島県西部畜産事務所 細川 久美子)
6.広島県産ハチミツを用いた腐祖病菌の検出状況
(広島県西部畜産事務所 船守 足穂)
7.短期肥育牛の血中銅及び亜鉛濃度の遡及的調査
(広島県西部畜産事務所 渡久川 兼誉)
ランチョン ワンヘルスについて(第2弾)
(平野 政敏)
8.ネコノミの多量寄生によって重度貧血を呈し死亡した子 牛の1症例
(東広島家畜診療所 秋田 真司)
9.腸内細菌科細菌の生乳小増殖能に及ぼす宿主及び細 菌の鉄補足因子の影響
(広島大院統合生命 鈴木 直樹)
10.肝機能指数を応用した酪農牛群での移行期管理の評価 方法の検討
(家畜臨床研修所 金子 宗平)
第64回広島県獣医学術学会
令和6年8月25日(日) ホテル グランヴィア広島にて
研究発表優秀者表彰
(1)獣医学術賞受賞(第63回広島県獣医学術学会発表演題)
県内産ハチミツにおける腐蛆病菌の検出状況
船守 足穂 (広島県西部家畜保健衛生所)
発表
(1)肝機能指数を応用した酪農牛群での移行期管理の評価方法の検討 金子 宗平 (広島県農業共済組合 家畜臨床研修所)
(2)猫伝染性腹膜炎370例の治療中に発生した併発疾患の報告 佐々木 雄祐 (さくらペットクリニック)
(3)「ワンヘルス」の啓発の取り組み並びにその成果について
平野 政敏 (広島県獣医師会・東広島支部)
(4)交雑種子牛群におけるネコノミ多量寄生による重度貧血の集団発生 秋田 真司 (広島県農業共済組合 東広島家畜診療所)
広島ワンヘルスデー 広島県動物愛護センター
令和6年12月7日(土)
*畜産動物の福祉について
広島大学大学院総合生命科学研究科 名誉教授 谷田創先生
*食の安全セミナー 鶏肉が私たちの口に入るまで
GALLUS JAPAN株式会社 代表取締役佐長 竹ノ内 惇 氏
災害時ペット対策の視点と課題について
講師 NPO法人 ANICE理事長 平井 潤子 先生
令和6年12月21日(土) 米子コンベンションセンター